|
特性
海水の水深約200メートルより浅い部分を表層水,深い部分を深層水といいます。表層水は太陽光線が届き,植物プランクトンなど多くの生物が存在していますが,深層水は太陽光線が届かず生物も少ししか存在していないので,細菌やプランクトンが少なく清浄です。
海洋深層水の水質特性として次の3点があります。 |
1.低温安定性
1年を通して水温が低く、季節による変化もほとんどなく安定している。(室戸沖水深320mで8.1℃〜9.8℃)
2.富栄養性
硝酸塩,燐酸塩,珪酸塩などの植物の成長に 必要な無機栄養塩類を多く含んでいる.表層でこれらはほとんど見られず、水深1000m
付近までそれらの濃度は上昇し、その後一定となると言われている。世界で漁業の盛んな海域は,この深層水が湧き上がり,、植物プランクトンが増え、そのプランクトンを食べる魚も多い海域である。
3.清浄性
病原菌が少なく、水質悪化の原因となる有機物濃度も低い。深層水の細菌の数は,表層の10分の1から100分の1となっている。
取水
高知県海洋深層水研究所は科学技術庁、海洋科学技術センター及び高知県が協力して室戸市室戸岬町へ平成元年に日本で初めて建設され,現在2本の取水管を設置して水深320メートルから1日当り1000トンの取水が可能です。深層水を取水している施設は、他にノルウェー、ハワイ、富山県そして室戸の4カ所、そして久米島(沖縄県)に国と県が建設中であるのと、沖縄の有志が海底1400mから引き上げているものしかありません。
これには室戸の特殊な海底地形が関係しています。室戸岬の東側海底は沿岸近くの大陸棚から急角度で深い崖を形成し、黒潮の海流が陸地にあたる反動で深層水が湧き上って来る湧昇という現象が見られます。湧昇は漁場とを豊かにし、植物プランクトンが豊富となり、さまざまな「海の恵みを」与えてくれます。室戸では深度320mと344mから深層水を取水しています。
|